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概要
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製品アセスメントの
目的 -
評価項目
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評価方法
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製品アセスメント
マニュアルの変遷 -
家電製品協会より
概要
家電製品の環境配慮設計における評価指標である「製品アセスメント」について、
その目的や詳細の評価方法についてご紹介します。
製品アセスメントの目的
製品アセスメントとは、製品の設計段階で実施する、環境配慮設計による環境負荷低減の内容を
確認(チェック)し、その改善度を評価する手法であり、環境負荷の低減を行うことを目的としています。
製品アセスメントの実施にあたっては、「循環型社会形成推進基本法」で規定している処理の優先順位、
「資源有効利用促進法」の判断基準、「廃棄物処理法」の適正処理困難性評価等、
法令で規定された要件を踏まえ、また、「家電リサイクル法」に基づいて家電リサイクルプラントから
得られる知見を活かし、継続的な実効性の向上を図ることが期待されています。
処理の優先順位
1
発生抑制(リデュース)2
再使用(リユース)3
再生利用(マテリアルリサイクル等)4
熱回収(サーマルリサイクル)5
適正処分
評価項目
それぞれさらに細かく分類した50の小項目で構成され、環境や資源の有効利用のための
包括的な配慮が可能な体系として整備されています。
実際に評価する際は、15項目を全て評価し製品の及ぼす環境への影響を包括的に評価します。
また、個別の評価結果を集約した総合評価も実施しています。
NO. | 評価項目 | 目 的 |
---|---|---|
1 | 減量化・減容化 |
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2 | 再生資源・ 再生部品の使用 |
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3 | 包装 |
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4 | 製造段階における環境負荷低減 |
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5 | 輸送の容易化 |
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6 | 使用段階における省エネ・省資源等 |
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7 | 長期使用の促進 |
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8 | 収集・運搬の 容易化 |
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9 | 再資源化等の 可能性の向上 |
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10 | 手解体・分別処理の容易化 |
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11 | 破砕・選別処理の容易化 |
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12 | 環境保全性 |
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13 | 安全性 |
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14 | 情報の提供 |
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15 |
LCA ライフサイクル アセスメント |
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家電製品のライフサイクルと製品アセスメント評価項目との対応関係
評価方法
個別評価
個別評価とは、15の大項目とその下位に位置する50の小項目について、それぞれ評価を行うことです。それによって、製品が及ぼしうる環境影響を把握することができます。 しかし、環境へ配慮した設計を行うことによって、以前の製品と比較して全ての項目について改善できるとは限りません。例えば、長期使用の促進を行う場合、減量化や省エネとトレードオフになる場合があります。この場合、環境負荷の低減という観点から、より高度な判断が必要となります。
総合評価
総合評価とは、個別評価の結果を総合し、製品全体としての環境適合性を評価する方法です。そのため、個別評価で生じたトレードオフについても評価が可能になります。
最も単純な方法としては、個別評価した各項目の評価点を単純に集計する方法で、総合点を改善することを目指します。そして、総合点が目標に達したら、その次に各評価項目についても検討を加え、著しいマイナスは改善します。
定量化
各項目の評価を行う際、評価結果は出来る限り客観的であることが求められます。そこで、「家電製品 製品アセスメントマニュアル」では、定量化の方法や、定性的な項目についての考え方を整理しています。各社は、その基準を参考にしつつ、各社の考え方やその製品特性を考慮し評価方法を整備しています。
製品アセスメントマニュアルにおける評価方法の一例
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「製品の減量化・減容化」の評価方法
製品全体の質量・容積(体積)について、
従来同等製品・機種と比較する -
「収集・運搬時の作業性向上」の評価方法
下記の観点から、製品本体のみ(裸荷)の
状態での作業性について確認する- ■製品全体の質量・容積
- ■前後・左右の質量バランス 等
製品アセスメントマニュアルの変遷
家電製品協会では、業界の標準となる「家電製品 製品アセスメントマニュアル」を整備してきました。
1991年に第1版(初版)を発行後、現在までに4回の改定を経ています。
第1版
1991年10月発行
- ・リデュース・リサイクルに重点
- ・分離・分解処理容易化のための特定部品の指定
- ・プラスチックの材質表示の統一
1991年10月に施行された「再生資源利用促進法(リサイクル法)」では、大型家電製品4品目(テレビ受信機・電気冷蔵庫・電気洗濯機・ユニット型エアコンディショナ)が第1種指定製品として政令で指定され、省令で再生資源の利用の促進に関する判断の基準が示されました。
家電業界は、同法の制定・施行に先立って再生資源の利用促進の検討を行い、1991年10月に第1版のマニュアルを作成・発行しました。第1版では、廃棄物問題の解決を目的とし、使用済み家電製品の有効利用を図るため、リサイクルに重点を置き、法律での要求事項以外にも環境配慮項目を設けました。
会員会社では、政令で指定された製品以外でも製品アセスメントを実施するなど、環境配慮に対して積極的に取り組んできました。
第2版
1994年10月発行
- ・処理困難性事前評価の追加
- ・項目別評価に加え、総合評価の推進
- ・ニカド電池使用機器の表示の統一
第3版
2001年3月発行
- ・3R・地球環境問題への対応
- ・ライフサイクルを考慮した評価項目の追加
- ・定量評価の推進、省エネの法的側面の記載
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概要版
2003年1月発行
- ・第3版のダイジェスト版(英語版・日本語版冊子)
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追補版
2004年9月発行
- ・新材質表示やリサイクルマークの追加
- ・推奨する表示サイズや表示位置を明示
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英語版
2005年2月発行
- ・第3版追補版の英語版冊子
第4版
2006年5月発行
- ・製品アセスメントチェックリストを充実化
- ・表示に関する各種の設計ガイドラインを掲載
- ・国内外の環境動向・関連情報を掲載
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概要版
2007年1月発行
- ・第4版のダイジェスト版(英語版・日本語版冊子)
第5版
2014年3月発行
- ・法規制や規格情報を最新の情報に更新
- ・URL等を記載することで常に最新情報を
確認できるように変更
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Web版
2015年1月発行
- ・第5版のダイジェスト版(日本語版冊子)
家電製品協会より
当協会では、環境配慮設計の重要性を20年以上前に認識し、1991年10月に他業界に先駆けて「家電製品 製品アセスメントマニュアル」を発行しています。その後、90年代後半から製品に関わる法制化の動きの活発化や環境意識の醸成に伴い、適宜アセスメント内容を見直し強化しています。
海外でも製品の環境に関わる法制化がこの間に急速に進んできています。特に化学物質に関しては、欧州RoHS指令により、2006年7月1日から特定の化学物質(6物質)の使用が原則禁止となり、日本でも「資源有効利用促進法」の改正省令により、2006年7月1日から物質の含有表示が義務付けられています。さらに、2009年にはIEC(国際電気標準会議)からIEC62430(電気・電子製品の環境配慮設計の国際規格)が発行され、日本では技術的内容及び構成を変更することなくJIS C 9910:2011「電気・電子製品の環境配慮設計」として制定されています。
このような国内外で進展している製品に関わる法規則や規格の内容の更新、またURL情報の記載により新しく更新される情報にも対応できるよう、この度「家電製品 製品アセスメントマニュアル 第5版」を発行しました。当協会及び会員会社は、環境に配慮したよりよい製品づくりを目指して、同マニュアルの活用等による製品アセスメントに積極的に取り組んでいます。
一般財団法人家電製品協会
製品アセスメント委員会